基本的な看護記録の書き方

看護記録の書き方には、いくつかのポイントがあります。まず、事実のみを記載することがその一つといえるでしょう。なぜなら、患者に対してきちんとしたケアを行うためにも、推測や憶測で物事を判断し、看護記録に記載するのはとても危険な行為だからです。したがって、何らかのケアを行った場合は、いつ、誰がどのようなケアを行ったのか、具体的に、そして簡潔に記載するようにしましょう。

次に、看護記録は他の医療スタッフだけでなく、状況によっては患者やその家族なども目にすることがあるので、誤解を招かないためにも、曖昧な表現は避け、伝わりやすい表現や言葉を使うこともポイントです。担当医や当直医の名前もきちんと記載する習慣をつけましょう。また、できるだけ略語は避けて、正式名称で記載するようにしておきます。そうすれば、誰でも正確に内容を把握することができます。

それから、紙媒体に看護記録を作成する場合は、黒いボールペンを使うようにしてください。こすると消えてしまうタイプのペンは、看護記録の改ざんが容易にできてしまうため、看護記録を作成する際には使ってはいけません。さらに、一度記載した内容を修正したい場合には、修正ペンを使うのではなく、二重線を引いて、近くに正しい表記を追加しましょう。職場によっては、修正したときの日時やサインなども必要な場合があるので、看護記録の細かいルールについては、先輩や上司にあらかじめ確認しておいてください。